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白黒なのにいろんな色が見える?!

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不思議なコマのヒミツを探ろう。

わからないことがあればネットで何でも調べられる時代。でも実は、ネットでいくら探しても答えが見つからない「謎」も世の中にはまだまだあります。

そのひとつが「ベンハムのコマ」。一見すると、モノクロのコマですが、回してみるとアラアラ不思議、緑や赤、いろんな色が見えてくる…。しかも見る人によって、見える色も違うというからさらに謎は深まるばかり。今回はそんな不思議なコマの謎に迫ります。

イギリスのオモチャ製造業者が不思議なコマとして売り出して大評判に。

「ベンハムのコマ」という名は、実は人の名前に由来しています。もともとイギリスのオモチャ製造業者だったチャールズ・ベンハムさんが不思議なコマを販売。あっという間に話題になったことからこの名前がつきました。8月のミッションとしてキッテオッテで配信しているコマの絵柄も、この「ベンハムのコマ」からヒントをもらって作っているのです。

同じコマでも見る人によって見える色が違う?!

白黒なのに色が見える「ベンハムのコマ」の謎。じつはもうひとつ、見る人によって見える色が違うという謎があるんです。

実際にスタッフみんなでコマを回してみると、「赤が見える!」「私は青が見える!」とさまざまな声が…! なぜ、人によって見える色が違うのでしょうか。詳しい理由はまだ解明されていませんが、どうも物理的な現象ではなく、人間の「目の錯覚」が関係しているんじゃないかと言われています。ちょっと難しい話になりますが、私たちがモノを見るとき、実際はそのモノを見ているのではなく、反射する光を見ています。その反射して目に入る時間のズレでさまざまな色を感じているのです。「ベンハムのコマ」はこの時間のズレの感度が人によって違うことから見える色が異なるのではないかと言われています。

複雑な絵柄だと色が見えない?!

アイテムのイラストを考えているとき。スタッフは「白黒の絵のコマで色が見えるんだ!せっかくなので、にぎやかで楽しい柄のコマをつくろう!」と、子どもたちに人気の水族館や動物園を描いてみることに。

こちらがそのコマ。お魚の柄や水滴など細かいところにまでこだわった、キッテオッテの力作です。しかしいざ回してみると…

「・・・あれっ?色が見えない!」

何度回しても色が見えないという驚きの結果に…!そこで色が見えない理由を確かめるために絵柄をシンプルにしてみたり、明るい部屋と暗めの部屋の両方で回したり、回す速度を変えたりなど、条件を変えて検証してみました。

その結果、気づいたことは…

・白黒でも、複雑過ぎるイラストでは色が見えない

・色が見えるには、白と黒の黄金比が存在する?!

・オレンジ色の照明の下では黄色が見えやすい

なぜ複雑なイラストだと色が見えないのか?はっきりとした答えはまだわかりませんが、私たちキッテオッテのスタッフの中では「白と黒の割合が関係している?」「黒が散らばっていると見えないのでは?」とさまざまな意見が…

100年以上も解明されていないだけあって謎だらけの「ベンハムのコマ」ですが、「これなら見えるんじゃない?」と親子で予想しながら試すと、けっこう盛り上がりそうです。ネットで検索するのもいいけれど、たまにはこうやって自分たちで実際に試して答えを考えるのも、新しい発見があって楽しいもの。どの絵柄だと何色がどんな風に見えるか、みなさんもいろんなパターンのコマを作ってぜひ実験してみてくださいね。

この記事を書いた人

清水 裕紀子

くだらないモノを作っては子どもに鼻で笑われる2児の母兼デザイナー。 好きなものは本と自転車と登山。休日はだいたい山にいます。